いきなり書くな!Kindle出版の原稿の作り方を5ステップで解説

Kindle出版

「Kindle出版をやりたいなら、とにかく書こう」
「まずは行動!」

書かなきゃ原稿はできないので、間違ってはいません。ただし、誰も「いきなり書け」とは言っておらず、何の準備もなしに書き始めるのはNGです。

この記事では、8冊Kindle本を出版して300以上のカスタマーレビューを獲得している私きたひろが、Kindle出版の原稿の作り方を5ステップで解説します。

Kindle出版の原稿の作り方

Kindle出版(Kindle本)の原稿は、以下の5ステップで作れます。

<Kindle出版の原稿の作り方>


原稿のファイルはGoogleドキュメントからWordでダウンロードするのが一番楽です。

ちなみに私は、有料ツールRomancer(ロマンサー)を使用して原稿ファイルを作成していますが、出版後に原稿は何度でも修正できるので、最初はそこまで考えなくてOKです。

ステップ1. 誰に向けて本を書くのかを決める

まずは誰に向けて本を書くのかを決めましょう。Kindle本は紙の本と比べてはるかに低コストで出版できるため軽く考えている人が多いのですが、誰に向けた内容なのかイメージできないKindle本は絶対に売れません

タイトルでインパクトのあるものを一生懸命考える前に、あなたが「誰のために本を書くのか」を第三者に説明できるようになってください。

例えば、私が8冊目に出版したWebライターで20万円稼ぐ教科書: ライティングで独立するなら構成作成能力を極めろ!では、以下のようにターゲットを考えています。

<Webライターで20万円稼ぐ教科書のターゲット>

  • Webライター初中級レベル
  • 記事の構成を考えるのが苦手な人
  • 収入が思ったように伸びない人
  • クライアントと長期的な関係が築けない人
  • AIの台頭で自分の能力に限界を感じている人

ステップ2. 仮でタイトルを決める


ターゲットが決まれば、タイトルは自然と決まります。Kindle本にはタイトルとは別にサブタイトルもありますが、ここではどちらも「タイトル」と表記します。

タイトルの決め方は、ターゲットに合う単語を集めて組み合わせるだけです。

ちなみに、Kindle本は紙の本とは異なり、読者は検索窓から何かしらの単語(キーワード)を入れて探します。インパクトはある程度必要ですが、絶対に検索されなさそうな単語は不要です。

<不要な単語の例>

  • 〇〇でもわかる
  • 僕などの一人称全般
  • 〇〇一わかりやすい

「わかりやすい」などの単語は表紙のどこかに使うならありだと思いますが、わざわざタイトルに入れる必要性を感じません。「〇〇でもわかる」は、とある投資系の有名You Tuberのパクリとしか思われないのでやめたほうがいいです。

インパクトは悪い意味でのクセが出てしまうので、思い切ってシンプルなタイトルにしましょう。

ステップ3. 本の目次を考える

画像:Webライターで1万円稼ぐ教科書の目次の一部

仮タイトルを決めたら、本の目次を考えましょう。本の文章量にもよりますが、まえがき、あとがきとは別に3〜5章程度にわけ、各章ごとに3〜5個の見出しをつけるのが一般的です。

ブログとは異なりあくまで本なので、各章ごとのつながりを意識して「第1章から順番に読んでも退屈せず理解できる」ように整えるのがコツです。

目次がなかなか出来上がらない場合は、MindMeisterなどのマインドマップを使ってみましょう。自分の思考が整理され、誰に向けて本を書くのかも改めて明確になります。

ステップ4. 文章を書いていく

あとは目次に従って文章を書いていきます。書き方はこの記事のような「横書き」「です・ます調」が書きやすいでしょう。書く順番は、私は以下の手順にしています。

<書く順番(私の場合)>

  • 「まえがき」と「あとがき」の大枠
  • 以後は1章、2章…と順番

「まえがき」は中身を読んでもらえるかが問われる重要な場所、「あとがき」は本を締めくくる場所なので、最初に大枠だけでも書いたほうがいいでしょう。他は書きやすいところから書いても構いませんが、あくまで本なので1、2、3章とスムーズに話が続くようにしましょう。

一応、Kindle本でも目次を設定すれば、該当の章に飛ぶことはできます。ただし、目次機能を使ってくれるかどうかは読者次第になってしまうので、最初から順番に読まれることを前提に書いたほうが親切です。

ステップ5. 最低でも2回以上見直す

書き終わったら、最低でも2回以上見直してください。誤字脱字と文章の流れのチェックは読者の満足度を高めるために必要で、両方を1回で修正するのは難しいからです。

紙の本なら2回どころではなくもっと入念に人手をかけてやっているはずですから、Kindle出版でもおろそかにしてはいけません。「雑な本を書いている」との印象がついてしまうと、新しいKindle本を出版しても読んでもらえなくなります

目先の収益よりも、信用を失う行為をしないことのほうが大切です。

いきなり文章を書いてはいけない理由

いきなり文章を書いてはいけない理由は3つあります。Kindle本の原稿は少なくとも1万〜1万5,000文字、多い本だと4万文字以上です。目次もターゲットも考えずに書き始めると、トンチンカンな内容になるだけでなく原稿そのものが完成しない場合もあります。

<いきなり文章を書いてはいけない理由>

誰に向けた本を書いているのか迷子になるから

「誰に向けた本を書くのか」を考えずに書き始めると、途中で迷子になります。

迷子になると、最初は初心者向けに書いていたはずなのに、途中から経験者にしかわからない単語を使うなど読者を置いてけぼりにしたようなKindle本が完成します。自分の経験談をKindle本にする人は私を含めて非常に多いのですが、できる限り読者の目線やレベルを考えて書く工夫は必要です。

特に1冊目のKindle本を書く人は、例えば「〇〇初心者向けに△△という単語すらわからないレベルの人に向けて書く」など、誰に向けて書いているのかをどこかにメモをして、執筆中に忘れないようにしましょう。

ゴールが見えず筆が進まなくなるから

いきなり書き始めると、原稿を書き終わる「ゴール」が途方も無い先にあるように思えて筆が進みません。ブログ1記事分くらいなら問題ありませんが、Kindle本は少なくともブログ2〜3記事分を超える文章を書く必要があります
※Amazonは特にKindle本の文字数制限を設けていませんが、本としての体裁をなしていない場合は出版を否認できます。
(参照:KDP利用規約|Amazon

ライターや編集者、記者の経験がある人でもない限り、社会人になってからは長い文章を書いたことが一切ない人も多いでしょう。ただでさえ慣れないなかでゴールが見えずに文章を書くのは、ゴールのないマラソンを走らされているようなものです。

あらかじめ目次が決まっていれば「今日は第1章の①だけやろう」などと、細かい目標を決めて少しずつ書けます。

書きたいことを詰め込みすぎる人がいるから

書くのが好きな人にありがちですが、「書きたい・伝えたい」気持ちが強すぎて詰め込みすぎる人もいます。

大前提として、読者が理解できる情報の量が変わらないのであれば短いほうがいいです。私たちは有名作家ではないので、ちょっとでも理解できない内容が続けば、読者はすぐに離脱します。それくらい著者として信用されてません。

途中で離脱されて低評価を下されるくらいなら、読者が理解できそうな情報だけを過不足なく入れたほうがマシです。特に初心者向けのKindle本の場合、できる限りコンパクトにまとめて価格を下げ、2冊にわけるほうが読んでもらいやすいと思います。

なお、SNSで「◯万文字書いた渾身のKindle本」と宣伝している人は、詰め込みすぎの可能性があります。Kindle出版をサポートしている人のなかにも詰め込みタイプはいるので、要らないのでは?と思った情報は思い切って削りましょう。

原稿を書く前に誰に向けてKindle本を書くのか考えよう

Kindle本の原稿は、いきなり書こうとしてもうまく書けませんし、売れるKindle本にはなりません。「誰に向けてKindle本を書くのか」を徹底的に考え、仮タイトルと目次まで決めたうえで文章を書き始めましょう

このサイトは「Kindle出版は宣伝以外が9割」と名付けているように、宣伝力が乏しい無名の個人がKindle出版で安定して稼ぐためのノウハウを無料で発信しています。Kindle出版関連の情報はKindle本でより詳しく解説していますので、サイトへの支援、応援としてお読み頂けますと幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました