Kindle出版は儲かる?収益を増やす具体的な方法を紹介

Kindle出版

「Kindle出版、はじめてみたけど全然売れない!」
「そもそも個人が本を出版してまともに稼げるの?」

どこまでを「稼げる」と定義するかで結論は異なりますが、1冊あたりの収益が月1,000円未満の人は、比較的簡単に収益を増やせます

この記事では、実際に8冊Kindle本を出版し累計300以上のカスタマーレビューを獲得している私きたひろが、Kindle出版の収益を増やす具体的な方法を紹介します。

Kindle出版の収益を増やす具体的な方法

Kindle出版の収益を増やす具体的な方法は8つあります。まだ出版していない人や出版したけど収益が月1,000円未満の人は、まずは以下の3つを試してみてください。

<収益がほとんどない人向け>

月数千円程度の収益から伸びない人は、以下の5つを試してみましょう。

<収益が月数千円程度から伸びない人向け>

需要のあるジャンルで出版する

無名の個人がKindle出版をするときは、必ず需要のあるジャンルで出版しましょう。本は超有名人が出版するものを除けば「情報収集」または「何かしらの悩みの解決」という目的がなければ読まれません。

情報収集は2023年初頭のChatGPTなど目新しい内容を取り上げれば最初のうちは読まれますが、数か月程度で売上が激減することが多いです。つまり、個人がKindle出版で稼ぐなら「何かしらの悩みの解決」を目的とした本、この一択です。

人の悩みはほぼ100%、以下の4種類に集約されるといわれています(HARMの法則)。

<人の悩み>

  • H:Health…健康、美容、容姿
  • A:Ambition…将来の夢、キャリア
  • R:Relation…人間関係、恋愛、結婚
  • M:Money…お金、投資、節約

HARMの法則に該当するジャンルで出せば、ある程度の収益は見込めます。

タイトルとサブタイトルに検索されやすいキーワードを入れる

Kindle本のタイトルとサブタイトルは、検索されやすいキーワードを入れましょう。Kindle本は紙の本と違い、Amazon(Kindleストア)の検索結果にあなたの本が出てこない限り本の表紙を見てもらうことすら叶いません

奇をてらったタイトルではなく「興味を持ってもらえる単語+検索されやすいキーワード」がバランスよく含まれたタイトルをつけましょう。それでもどんなタイトルにしたらいいのか迷ってしまう人は、メインテーマと数字を組み合わせたシンプルなものが無難です。

■タイトルの例:Webライターで1万円稼ぐ教科書

サブタイトルには「Webライティングの入門編」のように「タイトルを補完する内容+タイトルとは別の検索キーワード」を入れます。WebライターとWebライティングは似た単語ですが、検索キーワードとしては別個のものであるため並列させても問題ありません。

サブタイトルはあとから何度でも変更できるので、一旦思いついたものを入れてみて、収益が伸びないなら見直してみましょう。一方で、タイトルは原則として表紙を変更しない限り変えられません。表紙を誰かに頼んで有料で作ってもらう場合は、タイトルだけはきちんと考えてつけることをおすすめします。

出版時に記載した7つのキーワードを見直す

タイトルとサブタイトルを工夫しても稼げない人は、出版時に記載した7つのキーワードを見直してみましょう。キーワードは、適切なものを選べばAmazon(Kindleストア)の検索で上位表示されやすくなります。

宣伝力がない無名個人は、Amazonの検索上位を取る(=SEO対策をする)ことがKindle出版で稼ぐための必須項目といってもいいくらい重要です。本気でやれば、月3,000円程度の売上しかないKindle本でも検索上位10位以内、ときには5位以内も狙えます。

基本的に、読者は検索結果の上から本を確認していくので、上位にあるほど売れる可能性が上がります。実際にAmazonまたはKindleストアで「webライター」と検索すると、私のKindle本はおおむね10位以内です。※順位は常に変動

キーワードは難しく考えるときりがないので、まずは「想定読者ならどんな単語で検索するのか」連想ゲームのように考えてください。初心者向けの「〇〇で稼ぐ」関連の本なら初心者、副業などが主な単語(キーワード)として挙げられます。

あとはこの単語とメインテーマを組み合わせれば、キーワードが完成します。

<キーワードの例(メインテーマがブログの場合)>

  • ブログ初心者
  • ブログ副業


最後に、実際に検索されそうなキーワードなのかどうかを無料ツールで確認し、Googleで月100回以上の検索回数があるものならキーワードに採用してOKです。想定検索回数を確認する無料ツールは、aramakijake.jpが初心者でもわかりやすくておすすめです。

買ってもらえそうな内容紹介を書く

Kindle出版の収益を増やしたいなら、買ってもらえそうな内容紹介を書きましょう。最初に「この本が気になる!」と思わせて、中身を詳しく見てもらうなかで「読んだ後の姿」がイメージできるようにしてください。

■内容紹介の例(抜粋):Webライターで1万円稼ぐ教科書

画像引用:Amazon

最後に「有料or読み放題クリック」を後押しする文章で締めると、購入(または読み放題書籍としてダウンロード)されやすくなります。

出版当初は私も単に目次や内容紹介を書くだけでしたが、現在の形式に直した結果、月数冊しか売れなかった本が最高で月30冊以上、出版後2年以上経った今でも平均月10冊程度売れています

内容紹介の書き方を解説したKindle本はこちら

1つのジャンルでシリーズ化する

小手先の戦術ではありますが、1冊だけ出版するよりも同じジャンルで複数冊出版してシリーズ化したほうが収益は増えます。

たとえば「ブログで月10万円稼ぐ方法」といったタイトルで1冊だけ出すよりも「月1万円」「月5万円」「月10万円」の3冊にわけて「ブログの稼ぎ方シリーズ」にしたほうが購入されやすいです。

1冊あたりの価格が下がるので購入のハードルが下がるだけでなく、1冊目でいい本だと思ってもらえれば2冊目以降も読んでもらえます。まとめ買いページが別途設けられ、ごく稀ではありますが一気に複数冊売れることもあります。

■まとめ買いページの例

シリーズ化に必要な手続きは以下のとおりです。シリーズ化したい本はあらかじめ出版しておきましょう。

■1. 詳細情報の編集にある「シリーズ」に情報を入力

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング
※巻数は数字のみ対応。前中後などの表記はNG

■2. 本の内容紹介のどこかに「シリーズ名+第◯巻」と入力して出版をクリック

■3. KDPアカウントの下にある「お問い合わせ」から「本とシリーズの管理」、「シリーズ」の順に選択し、「わからない場合」をクリック

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

■4. シリーズ化したいKindle本の商品識別コード(ASIN)を全て入力

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング
※紙の書籍(ペーパーバック)はシリーズ化に対応していません

シリーズ化はAmazonがkdp.amazon.co.jp でのシリーズのまとめ買いで解説していますが、お世辞にもわかりやすいとはいえないので、この記事のとおりにやってみてください。

表紙を見直す

ある程度読まれているが収益がイマイチな場合は、表紙を見直すことで収益が改善する可能性があります。表紙を見直す際は、デザインセンスに自信がある人を除いて外注推奨です。

■外注前と外注後の表紙の差

デザインに自信のない人が表紙を作ろうとすると、無料ツールにある商用利用可能なテンプレートをそのまま使ったり、文字やデザインの配置がダサかったりして魅力的な本には見えません。

この記事にある稼ぎ方を全てやれば、よほどタイトルやジャンルが悪くない限り累計1万円くらいは稼げるので、1冊1万円までなら表紙の作成はプロにお願いしたほうがいいです。

お願いする場合は、本のタイトルとサブタイトル、誰向けの本なのかを明確に伝えましょう。簡単な表紙のラフ絵(手書きで概略だけを描いたスケッチや下書き)があると、依頼された側もわかりやすいです。

販促用の画像を入れる

Kindleでは、Kindle本の内容紹介の下に表示される「A+コンテンツ」という販促用の画像を入れられます。単純に目立つだけでなく、左上に「出版社より」と出るので個人が出版している印象が少し薄れる効果もあります。

■私のKindle本で掲載中のA+コンテンツ

画像引用:Amazon

できればデザインセンスがある人に有料でお願いしてインパクトのあるものを用意したいところですが、収益がイマイチな場合は表紙の見直しを優先しましょう。販促用の画像はCanva(無料)で簡単に作れます。

販促用の画像の作り方は、以下のとおりです。

■1. Canvaで「デザインを作成」「カスタムサイズ」の順にクリックし、幅970×高さ600pxと入力して画像作成。作成後「共有」から「ダウンロード」を選択して保存

※Googleやメールアドレスでのログインが必要。スマホアプリでの編集も可能
画像引用:Canva

■2. KDPアカウント上部にある「マーケティング」から「A+コンテンツの管理」をクリック

■3. 画面上部に出てくるバグは無視して「商品紹介(Aプラス)コンテンツの作成を開始する」をクリック

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

■4. コンテンツ名を入力して「モジュールを追加」から「テキスト付き標準画像ヘッダー」を選択。「クリックして画像を追加」から用意した画像をアップロード

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

■5. 右上の「次:ASINを適用」をクリックして自分のKindle本の商品識別コード(ASIN)を入力、自分のKindle本が出てくるのでチェックを入れる

画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング

■6. 右上の「次:確認して送信」で画像が間違っていないか確認し、「承認用に送信」をクリック。問題なければ5~10分程度で掲載される

なお、販促用の画像では「キャンペーン」「割引」「今すぐ購入」などの利用者に購入を促す単語を入れるのはA+ コンテンツ ガイドラインで禁止されています。情報商材によくある煽りも目をつけられる可能性が高いので避けましょう。

紙の書籍を出版してみる


上記7つの方法を試したあとで、より収益を増やしたいなら紙の書籍(ペーパーバック)を出版してみるのも1つの手です。

私が紙の書籍を出版したきっかけは、Twitter(現X)のDMで頂いたご要望です。少数派かもしれませんが、紙の書籍にも一定の需要があります。

Kindle本はAmazonからの検索でもヒットするため、Kindleストアを使っていない人は紙の書籍を求めている可能性もあります。少々手間はかかりますが、できれば紙の書籍も出版したほうがいいでしょう。

紙の書籍(ペーパーバック)はAmazonがペーパーバックのフォーマットを公開していますが、もっとカンタンに作る方法があります。紙の書籍とKindle本はサイズが違うので、本来は編集が大変ですが、私のやり方なら1〜2時間程度で出版できます

Kindle出版で大金を稼ぐのは難しい【実際にやってみた】

ここで挙げた8つの方法は私が全て実践しており一定の効果は見込めますが、大前提としてKindle出版で大金を稼ぐのは難しいです。なお、具体的な金額や販売データを出すのはKindle ダイレクト・パブリッシング利用規約に違反するため掲載しません。

私は2021年2月にKindle出版をはじめ、2021年11月から出版したKindle本(8冊)のみ販売中ですが、1か月あたりの収益で計算すると会社員の「ちょっとしたお小遣い」程度の金額です。よほどの有名人やSNSのアカウントで5,000〜1万以上のフォロワーがいる人を除いて、生計を立てられるほどの稼ぎにはならないでしょう。

ある程度の対策をすれば放置しても勝手に読まれて収益になるのは楽ですが、あくまで副業の1つとして考えるべきです。Kindle出版は、お小遣いを稼げればOKと考えましょう。

Kindle出版の経験を利用して【Kindle出版以外で】稼ぐ方法

本題からは外れますが、Kindle出版の経験を利用してKindle出版以外で稼げば、収益は跳ね上がります。ごく一部の例外を除いて「月収◯万円」アピールしている人はKindle出版以外の収益も含んでいます。

なお、個人的には全くおすすめできない稼ぎ方もある点はご理解ください

<Kindle出版以外で稼ぐ方法>

ライターで稼ぐ

Kindle出版とライターはかなり相性がいいです。私はKindle出版の経験を利用してWebライターを副業でやり始め、現在はフリーランスとして活動しています。

Kindle出版をしているWebライターはまだ少ないので、結構目立ちますし比較的採用されやすいです。最初は1万文字書いて数千円の仕事を受けるしかない場合も多いのですが、著名人のブックライターや編集者、大手メディアのWebライターなら月50〜100万円も狙えます。

ライターの収入は取引先の予算によって大きく左右されますが、月20万円程度までならブログやYou Tubeなどと比べて再現性は高いです。

出版のプロデュースやサポートで稼ぐ

個人または企業向けに、Kindle出版のプロデュースやサポートで稼ぐ方法もあります。単なるサポートでは1件数万円程度が限界ですが、取材して本のネタまで考えて出版プロデュースをするなら1件数十万円も見込めるかもしれません。

ただし、本はよほど有名人でもない限り大して売れないため、個人的には全くおすすめできない稼ぎ方です。出版して数か月もすれば大して稼げないことがバレるので、常に新しい顧客を探し続ける必要があります。

私のKindle出版の収益を考慮すればどんなに高くても1冊5万円程度が限界で、それ以上の金額はコスパが悪く、リピーターにはならないでしょう。

高額コンテンツ販売で稼ぐ

こちらも全くおすすめしませんが、数万〜50万円くらいのKindle出版スクール、Kindle出版関連の情報商材で稼ぐ方法もあります。

実際に私は、入会金50万円のKindle出版スクールの説明会に参加したことがありますが、説明会の内容は全体の90%がウソでした。自分の収益すら虚偽の説明をしており、「ここまでしなきゃ稼げないんだな…」と悲しくなったのを今でも覚えています。

資本主義である以上お金を稼ぎたい気持ちはわかりますが、できればKindle出版そのもの、またはライターやブロガーなど、自分の能力で真っ向勝負してほしいのがホンネです。

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