「Kindle出版をはじめてみたけどほとんど売れない!」
「なんか売れないって人多いみたいだしやめようかな…」
弱小個人がKindle出版で自分の本を売るためには、SEO対策が欠かせません。SEO対策を無視してKindle出版をすると、はじめの1か月だけは多少売れるかもしれませんが、そのあとはほとんど売れずに終わります。
この記事では、実際に8冊Kindle本を出版し累計300以上のカスタマーレビューを獲得している私きたひろが、フォロワー1,000未満の人向けにKindle出版(Amazon)のSEO対策を解説します。
Kindle出版のSEO対策(AmazonSEO)
Kindle出版のSEO対策は、主に海外で「AmazonSEO」と呼ばれているものです。SEO(Search Engine Optimization)は日本語にすると検索エンジン最適化といい、SEO対策とも呼ばれます。
AmazonSEOとは、Amazon(またはKindleストア)の検索で特定のキーワードを入力したときの掲載順位を引き上げることで、あなたのKindle本の売上を増やす施策です。
AmazonSEOはよくいわれるGoogleのSEOと比べてそこまで難しいものではなく、基本的なSEO対策は3つしかありません。
<Kindle出版のSEO対策>
タイトルのSEO対策
タイトルは、絶対にメインキーワードを外さないでください。たとえばブログに関するKindle本なら「ブログ」、Webライターに関するKindle本なら「Webライター」は必須です。
ただし、単にメインキーワードを入れただけでは競合が多すぎて埋もれます。競合が多い場合は「ブログ+副業、集客…」など2語のキーワードを入れましょう。
2語のキーワードを入れたい場合は、Amazonの検索窓にメインキーワード+スペースを入れるとさまざまな候補が出てくるので参考になります。
画像引用:Amazon
なお、投資などあまりにも範囲が広すぎるテーマでKindle本を出版する場合は、「高配当株投資」や「米国株」などと絞り、誰に向けた本なのか明確にしたほうがいいです。
タイトルを変更する場合は表紙も変えないとダメなので、慎重に決めましょう。
サブタイトルのSEO対策
サブタイトルは、タイトルとは異なるキーワードを入れましょう。別のキーワードとして成立するものであれば、「タイトル=Webライター」と「サブタイトル=Webライティング」など、似たような単語を入れても問題ないです。
タイトルを補完するようなキーワードを含めるのが王道です。
<タイトルとサブタイトルの例>
- タイトル:Webライターで1万円稼ぐ教科書
- サブタイトル:Webライティングの入門編
引用:Amazon(自著)
ちなみに、タイトルとサブタイトルに全く同じキーワードを入れたこともあるのですが、逆効果でした。サブタイトルは何度も変更できるので、どのキーワードを入れたら効果があるのか試行錯誤してみましょう。
キーワードのSEO対策
Kindle出版経験者の間では「7つのキーワード」と呼ばれています。Kindle出版をする際に「キーワード」と記載された欄に最大7つまで入力できます。
画像引用:Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング
「Kindle出版のSEO対策=7つのキーワード」と勘違いしている人がいますが、実際にはタイトルやサブタイトルと無関係なキーワードを入れても意味がありません。
Amazonの公式サイトでも避けるべきキーワードにて「その本に関係のない情報」と明記されています。私が8冊出版した経験の範囲でいうと、SEO対策に有効と思われるキーワードは以下3つの条件を満たすものです。
<有効なキーワードの条件>
- タイトルやサブタイトルとは異なる単語
- 想定読者が検索しそうな単語
- 検索回数が少なめで競合があまり目をつけていない単語
キーワードもサブタイトルと同様に何度でも変更できるので、試行錯誤してみましょう。
Kindle出版のSEO対策をより詳しく知りたい人はこちら
Kindle出版のSEO対策に使える無料ツール
Kindle出版のSEO対策は、何かしらのツールに頼ったほうが有効なキーワードを見つけやすいです。ここでは実際に私が使っている無料ツールを3つ紹介します。
<Kindle出版のSEO対策に使える無料ツール>
- 初心者向け:aramakijake.jp
- 上級者向け:ruri-co
- 出版済みの本がある人向け:Arrows10
aramakijake.jp
aramakijake.jpは、GoogleやYahoo! JAPANでの月間推定検索回数を出してくれる無料ツールです。アカウントの登録不要で、キーワードを入れるだけでどれくらい検索されるのかチェックしてくれます。
画像引用:aramakijake.jp
一覧性には欠けるので、たとえば「◯◯というキーワードだとどれくらい検索されるんだろう?」など、思いついたキーワードがどれくらい検索されるかを知りたい人向けのツールです。
できる限り検索回数の多いキーワードを狙いたいところですが、検索回数が多くなればなるほど競合も多くなります。最初はGoogleで月間100〜1,000回程度のキーワードを狙うほうが、SEO対策の効果は実感しやすいです。
ruri-co
ruri-co(るりこ)は、aramakijake.jpと同様にGoogleの月間推定検索回数を出してくれるアカウント登録不要の無料ツールです。特定のキーワードを入れるだけで関連キーワードを大量に検出してくれます。
画像引用:ruri-co(るりこ)
ただし数が多すぎるため取捨選択する必要があり、はじめて使う人はどれを選んだらいいのか迷います。基本的には検索回数(ボリューム)100〜1,000程度のものを中心に選びますが、それでも絞りきれない場合が多いです。
どうしてもキーワードが浮かばない人や、aramakijake.jpよりも詳しくキーワードを分析したい人向けのツールです。
Arrows10(Chromeの拡張機能)
すでにKindle出版をしている人は、Chromeの拡張機能にあるArrows10を使ってみましょう。Google Chromeからchrome ウェブストアで「Arrows10」と入力して検索すると、拡張機能をインストールできます。
アカウントの登録は必要ですが、Googleアカウントがあればログインするだけです。
※スマホやChrome以外のブラウザからアクセスすると無料では使えません
自分のKindle本の商品識別コード(ASIN)とキーワードを入れて「サーチ開始」を押すと、Amazonでの検索順位が一覧できます。
画像引用:Arrows10(キーワードやASINは加工で隠しています)
ASINは出版済みのKindle本にしか付与されないので、まだ出版していない人はaramakijake.jpやruri-coを使いましょう。
弱小個人がSEO対策を無視してKindle出版をしても売れない理由
Kindle出版のSEO対策は、本の質にこだわる著者から「本質的ではない」と批判されますが、弱小個人がSEO対策を無視して出版してもほぼ100%売れません。
<SEO対策を無視すると売れない理由>
指名で検索されることが99%ないから
まず、無名な人の本が指名(著者名)で検索されることは99%ありません。たとえば私が出版しているWebライターで稼ぐ教科書(全3巻)を著者名「きたひろ」で検索する可能性はほぼゼロです。
ホリエモンやひろゆきレベルの知名度がなければダメとまではいいませんが、著者名で一定数検索してもらうなら最低でもフォロワー(またはチャンネル登録者)1万以上が必要です。
フォロワーが少ないと宣伝効果がほとんどないから
フォロワーが少ない人は、SNSで宣伝したところで宣伝効果がほとんどありません。フォロワー1,600〜1,700しかない私のTwitter(現X)のアカウントだと、表示回数はそこそこ多いときで1,500程度、クリック率を5%と仮定すると75回です。
クリックした人が全員Kindle本を買ったとしても75冊です。実際はそんなはずがなく、メチャクチャ宣伝しても30冊くらいが限界でしょう。アカウントを作ったばかりでフォロワーが300未満の場合、宣伝して1冊売れればいいほうです。
メインの流入先であるAmazonの検索を無視しているから
宣伝しても売れない弱小個人はAmazonからの流入に頼るしかありませんが、SEO対策を無視することはAmazonからの検索流入を無視するのと同義です。
Amazonは商品数が膨大なため、大半の人は検索窓から自分のほしいものなどをキーワードとして入力し、自分にあった商品を探します。検索で少なくとも上位10〜15位以内に出てこなければ、あなたのKindle本は「認知」すらされません。
検索しても上位に出てこないKindle本は、出版したのに本屋の倉庫に眠っている本と同じです。売れるはずがありません。
Kindle出版(Amazon)のSEO対策でよくある噂のウソ・ホント
Kindle出版(Amazon)のSEO対策は、そもそもAmazonが検索順位を決める仕組みを公開していないため、ホントかウソかよくわからない噂が飛び交っています。
私見ではありますが、Kindle出版のSEO対策でよくある噂のウソ・ホントを解説します。
レビュー数がSEO対策になる:ウソ
Amazonのレビュー数を増やしても、SEO対策にはなりません。実際にAmazonで何かキーワードを入れて検索すれば、こんな噂は大ウソだと誰でもわかります。
レビュー数がSEO対策になるなら、少なくとも弱小個人にすぎない私のKindle本が上位に表示されることはないです。
紙の書籍(ペーパーバック)を出版するとSEO対策になる:ホント
Kindle出版では紙の書籍(ペーパーバック)を出版できますが、これはSEO対策になります。上位表示されているKindle本で紙の書籍を出すと、さらに順位が上がる傾向があります。
ただし、基本的なSEO対策を無視したKindle本で紙の書籍を出しても、ほとんど効果は見込めません。あくまでタイトル、サブタイトル、キーワードである程度SEO対策ができたKindle本に該当する話です。
カテゴリー選定はSEO対策になる:ウソだしやめとけ
Kindle出版では出版時にカテゴリーを選べますが、どれを選んでもSEO対策にはなりません。そもそもAmazonは、ベストセラー獲得を目的とした恣意的なカテゴリー選定を認めない方針です。
Amazonが認めていないものがSEO対策になるわけがないでしょう。
※以下、KDPのカテゴリーより引用
「読者に誤解を与えたり、読者を意図的に誘導したりするような不正確なカテゴリーまたは不適切なカテゴリーは許可されません。」
売れればSEO対策になる:ホントだが弱小個人には無理
Kindle出版は、本が売れれば売れるほど上位表示される傾向があるため、売れればSEO対策になるのはホントです。しかし、売れなくて困っている弱小個人が何の策もないのに売るのは無理でしょう。知ったところで当たり前すぎてほとんど意味がないです。
SEO対策なんて意味がない:ウソ
SNSのフォロワーが多い人が「SEO対策なんて意味がない」と過激な発言をしているのをたまーに見かけますが、意味はあります。
フォロワーが1万くらいいれば、数の暴力による宣伝のほうが効果があるのは事実です。一方で、フォロワー1,000未満の人が過半数であり、弱小アカウントで宣伝してもほとんど効果は見込めません。
具体的な収益公開は規約違反になるため出せませんが、何も対策しなかったKindle本でSEO対策を実施し、収益を3倍以上にしたこともあります。
弱小個人がKindle出版で売るためにSEO対策は欠かせない
宣伝効果が見込めない弱小個人がKindle出版で自分の本を売るためには、SEO対策が欠かせません。私が1年以上Kindle出版をせず、ろくに宣伝もせずに放置しても毎月お小遣いが入ってくるのは、間違いなくSEO対策のおかげです。
「良い本を書いて宣伝すれば売れる」というのはフォロワーが多いからいえる話であり、持たざる者の戦略ではありません。発言力の強い個人の過激な考え方に振り回されないようにしましょう。
このサイトは「Kindle出版は宣伝以外が9割」と名付けているように、宣伝力が乏しい無名の個人がKindle出版で安定して稼ぐためのノウハウを無料で発信しています。Kindle出版関連の情報はKindle本でより詳しく解説していますので、サイトへの支援、応援としてお読み頂けますと幸いです。
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